the eating & lives in TAKASHIMA

第15話 かばたの有る生活
~湧水の町 針江の郷土料理~
【 新旭・針江地区 】

ガイドの佐藤建造さん 美濃部武彦会長 料理を作ってくれた福田千代子さん
ガイドの佐藤建造さん 美濃部武彦会長 料理を作ってくれた福田千代子さん
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  • 針江で大事にしている3つのこと
  • 1.必ず川下の家のことを考える
  • 2.お客様を受け入れるための環境づくり
  • 3.子供達に川を開放する
出来立ての「びわ鱒のちゃんちゃん焼き」
出来立ての「びわ鱒のちゃんちゃん焼き」
調理中のワカサギのから揚げ
調理中のワカサギのから揚げ
出来立てのワカサギのから揚げを頬張る佐藤さん
出来立てのワカサギのから揚げを頬張る佐藤さん
お昼ご飯をいただきます
お昼ご飯をいただきます

佐藤建造さんには川端(かばた)めぐりのツアーに参加していただいた後、この針江のツアーの仕組みづくりの立役者の「針江生水の郷委員会」(はりえしょうずのさといいんかい)の美濃部武彦会長にお話しを伺っていただきました。

もともとこの集落は外から観光客が訪れてくる地域では有りませんでした。ところが2004年のNHKの特別番組で水の循環を利用する貴重な里山集落として紹介されたことから不特定のお客様が訪れるようになり、かってに敷地内に入ってくる方が多数現れたそうです。そして、このままでは地域の生活が守れなくなってしまうという危機感とともに、放送の反響からあらためて自分達の生活の豊かさに気付くことになったそうです。そこで地域外の協力も得ながら、集落内をガイドが案内する今のツアーの仕組みを作られていったそうです。

現在も100世帯程が針江を中心とした集落で川端が日常的に活用されているそうですが、川端の形態も各家庭によってそれぞれ違っており家の中にある場合も有れば、家の外に小屋を作ってある場合も有ります。そして多くは飲料用の升の次に食材を洗ったり冷やしたりする升があり、そこに魚を飼っていることも有ります。しかしその水は集落内の上から下に流れてゆくため、上の家が水を汚すと下の家のすべてに迷惑をかけることになってしまいます。この集落に生まれた子供や嫁いで来られた方はまず水の扱いを徹底して叩き込まれるそうです。そしてそれはいつしかこの地域の思いやりやマナーの文化として根付いていったそうです。
またこの仕組みを作ることで多数のお客様が訪れるようになり集落内の小さな畑に花を植えるようになったり、ツアーの参加費を貯蓄し水力で点灯する常夜灯を作るなど町づくりにも徐々に変化があらわれてきたそうです。
そしてもう一つの特徴は外に対しての意識を持ちつつ地域内の自由な水の活用を妨げないというバランス感覚も持ち合わせている点です。集落内を流れる針江大川はバイカモというきれいな水にしか生息できない藻が小さな白い花を咲かせます。通常であればそんなこともお客様にお見せしたいと厳しく管理されそうですが、この地域では子供達に自由に川遊びをさせています。当然花は散ってしまいますが、それでも子供達の歓声を優先しているそうです。水の豊かさを体験した子供たちによってこの地域を次の世代が守ってゆくことになるのです。


ライター

原 周右
地域おこし協力隊員。2015年、地元大阪でのサラリーマン生活に一旦、ピリオドを打ち移住。市の地域振興事業や街のイベントに参画している。「高島の人と食」プロジェクトにはライター兼お手伝いとして参加(高島町在住)

カメラマン

高村 洋司
1965年生まれの50歳。 成人式の当日は他人の振り袖撮影助手していた・・と書くとその道30年以上のベテランみたいになるのですが3年ほどは写真と関係のない仕事をしていたこともあります。結局戻ってしまい現在に至ります。今住んでいるマキノの家は2006年頃から手を付け始め、住めるようになったのは3年程前。大工仕事やメカニックが本業だと思われているフシもありますが違いますのであしからず。

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