the eating & lives in TAKASHIMA
高島町 畑
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  • 畑地区が大事にしている3つのこと
  • 1. 棚田を守ること
  • 2. お客様を丁寧にお迎えすること
  • 3. チャレンジ精神
畑の棚田
美しいあぜが織りなす棚田の風景
畑
急な坂道を慣れた足取りで畑に向かう
裏の畑は屋根と同じ高さ
食と人
畑漬け用の大根

高島市中心部から車で西に20分ほど山間の道を走ったところに、畑地区はあります。この地区に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、急峻な傾斜地に階段状につくられた美しい棚田です。滋賀県内で唯一「日本棚田百選」に選ばれた場所でもあります。下から見上げると、階段状に連なる田んぼと美しい畦(あぜ)、そしてその背後に広がる雄大な山とそれらを包み込むような青い空に目を奪われます。市内中心部よりもいくぶん標高が高いせいか空が近く、その青さもひときわ濃く感じられます。

「畑漬(はたづけ)を、喜んで食べてくれることが、何より励みになる。」と、農家民宿も営む澤井キミコさんは、笑顔で話してくださいました。
ふもとの黒谷地区から嫁いできて、ずっと畑漬を漬け続けている、とのこと。最初は周りに教わりながら、試行錯誤を重ねてたどり着いたのが今の味。畑地区の方におうかがいすると、畑漬は家々によって味が違っていて、「お父さん(夫)の好みに合わせて漬けている。」とおっしゃっていました。澤井さんも、「息子も畑漬が大好きで、これがあれば何もいらないと言います。孫も喜んで食べてくれます。」と嬉しそうに話してくださいました。
各家庭で漬けている畑漬ですが、販売を試みたこともあるようですが、発酵が進むのが早く、真空パックなどにいれても袋がパンパンに膨らみ日持ちがしないため、結果的に今はここでしか買えません。法事の食事会のときなどにも持参し、また、国内外から民宿を訪れるお客さんにも喜んで食べてもらっているとのことでした。

お漬物用の大根や赤かぶ、白菜などを作っている畑も、棚田の並ぶ一角にあります。
お家を見下ろす陽当たりのいい斜面の道を、年齢を感じさせない慣れた足取りで歩く澤井さんについてのぼっていくと、パアーっと視界がひらけました。山間部にありながら、陽当たりもよく、お漬物用以外にも、里芋やこんにゃく芋、ヤーコンなど色々な物を作られているそうです。畑の肥料は、鶏糞や有機肥料を使い、水は、山から引いている山水を使います。澤井さんは、しっかり根付いた大根を、グッと力をいれて抜いてくださいました。


ライター

足立 信子
「なんか、面白そう!!」それが、取材メンバーに参加させていただいたきっかけです(笑)。和歌山県那智勝浦町出身。高校卒業後、京都で就職。結婚を機に夫の暮らす高島に来て、高島市民8年生です。「行ってみたいな♪」と思うところがまだまだたくさんあり、もっともっと高島のことを知りたいと思っています。そして、これからは、「高島って、こんなにええとこなんやで!」「案内するし来て!」と、私自身が感じた高島のよさを紹介していきたいと思います。2015年4月から心理カウンセラーとして市内で活動開始しました。 これから取材でお伺いすることがありましたら、ざっくばらんに「ふだんのくらし」についてお話を聞かせていただけたらと思います。どうぞよろしくお願い致します。

カメラマン

三上 紀顕
1940年山口県生まれ。職歴は建築設備士、健保職員。滋賀に来て47年になります。私が本格的に写真を始めてから46年になります。大阪のプロ写真家に師事し基礎から学びました。今私の得意としているのは風景写真です。特に撮影している範囲は高島市内です。写真も奥が深くまだまだ道半ばです。(安曇川町在住)

2 thoughts on “天空の棚田(冬)
~澤井さんのお漬物①~

  1. 先日、この澤井さんのお宅に、農家民泊させてきただきました。お漬物は、絶品でした。夜、お風呂上りに『寒の水』を出してくださり、たくさんのお話は、教訓の宝庫でした。御歳80歳!なんて好奇心にあふれ、前向きなのでしょうか。私の活動についても、熱心に質問してくださいました。『活動で一番、伝えたいことは?』との質問に『ママたちに、その土地のよさを発見して、子どもたちを誇りある地域で、みんなでチカラを合わせて育てて欲しい』と伝えると、『私はね、この棚田が大好きで、先祖は、そうとう過酷な労働で、私たち子孫に、この棚田を残してくれ、感謝してもしきれない。先祖の想いやら、この歳になって、やっとわかることが、たくさんあるね』っと、お話くださりました。あぁ、そんな観点もあるのだと、範疇を超え過ぎて、ことばになりませんでした。先人たちの努力の上に、今の幸福があります。私たちだけ幸せに浸かっている訳には、いきませんね。私たちも、子どもたちの未来のために、せめて、あたりまえの選択をしていかなくてはと、あらためてチルドリンの活動の原点を確認できました。

    • 蒲生さん
      コメント有難うございます!そんな澤井さんが大好きな棚田のある畑集落も過疎の流れには逆らえず、棚田の管理がだんだんと困難になってきているそうです。先祖の方の思いの上に自分達が生きているということが、こういう地域ではリアルに感じられているからこそ、丁寧な生き方ができるのかもしれないですね。
      自分達が見落としている何かが確実にここにはある気がします。

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