the eating & lives in TAKASHIMA

第21話 高島の酒【福井弥平商店】
~棚田と育つ酒②〜
【 高島 】

老舗の酒蔵「福井弥平商店」
老舗の酒蔵「福井弥平商店」
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  • 福井弥平商店3つの方針
  • 1.地元に愛される存在であること
  • 2.米の生産者と共に歩む
  • 3.味を守るために常に味を見直す
蔵の中で酒造りのこだわりを伺っています
蔵の中で酒造りのこだわりを伺っています
昔ながらの蔵の中
昔ながらの蔵の中
麹による発酵が進んでいます
麹による発酵が進んでいます
絞りの工程 透明のお酒と酒粕に分離されます
絞りの工程 透明のお酒と酒粕に分離されます

1、地元に愛される存在であること
近年の日本酒ブームもあり、東京、大阪や京都など都市部のレストランにも「福井弥平商店」の酒は並ぶ。全国レベルで高い評価を得ているものの実はその多くが高島市内で消費されている。特に旧高島町勝野地域の人々にとって寄合や冠婚葬祭、日々の食卓に根付いた「わが町の酒」という認識が強い。びわ湖と比良山系に挟まれ、良質な近江の米とまろやかな伏流水で作られる萩の露はこの土地に流れる豊かでゆったりした時間の流れを飲む人に思い出させる。土地の魅力を飲む人に届けてくれる。地酒蔵として260年続けた“実直な酒造り”が愛される所以だ。

2、米の生産者と共に歩む
十数年に渡り、畑の米生産者と共に造ってきた銘柄が「純米吟醸 里山」だ。2002年から滋賀県唯一の「日本の棚田百選」である畑地区の棚田で収穫されたコシヒカリを使った酒造りに挑戦してきた。本来飯米であるコシヒカリから純米吟醸を作るまでの試行錯誤を支えたのは、「里山」を通じて畑の棚田の美しさと棚田の窮状を多くの人に知ってもらいたいという思いだ。地酒蔵として地域の生産者の力になりたい。その思いと貴重な棚田米でできた里山は今年装いも新たに出荷される。米の生産者と共に歩んできた長い道のりが米と酒の作り手同士の絆になり「福井弥平商店」の基礎になっている。

3、味を守るために常に味を見直す
老舗酒蔵、「福井弥平商店」には確立されたブランドと蓄積されたノウハウがある。しかし、今も常に酒造りに挑戦している。江戸時代以来の十水仕込みの採用、最新の設備による洗米や麹室の導入など…。より“美味しい”を目指す酒造りは柔軟な思考に支えられ時代に合わせて変化してきた。人の手で作る、人の頭で判断するべきところと人の手では超えられないところ。機械を導入することで実現できる美味しさもあるし、謙虚に観察し自然の力に委ねなければならないところもある。と9代目福井社長の挑戦は看板商品も例外ではない。


ライター

原 周右
地域おこし協力隊員。2015年、地元大阪でのサラリーマン生活に一旦、ピリオドを打ち移住。市の地域振興事業や街のイベントに参画している。「高島の人と食」プロジェクトにはライター兼お手伝いとして参加(高島町在住)

カメラマン

三上 紀顕
1940年山口県生まれ。職歴は建築設備士、健保職員。滋賀に来て47年になります。私が本格的に写真を始めてから46年になります。大阪のプロ写真家に師事し基礎から学びました。今私の得意としているのは風景写真です。特に撮影している範囲は高島市内です。写真も奥が深くまだまだ道半ばです。(安曇川町在住)

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