the eating & lives in TAKASHIMA

第24話 天然鮎がのぼる川
~簗漁とあたりまえにある奇跡②〜
【 安曇川 】

鮎の天ぷらを買いに集まる子供達
鮎の天ぷらを買いに集まる子供達
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  • 北舟木の夏まつり3つのワクワク
  • 1.昔からつづく夏の風情
  • 2.久しぶりの顔ぶれで踊る盆踊り鮎
  • 3.大人達の鮎の味を受け継いで行きたいという思い
揚げたての鮎の天ぷら
揚げたての鮎の天ぷら
盆踊りが始まる前のそわそわするような夕暮れ
盆踊りが始まる前のそわそわするような夕暮れ
お父さんたちは鮎でちょっと一杯
お父さんたちは鮎でちょっと一杯
夏を惜しみながら踊る盆踊り
夏を惜しみながら踊る盆踊り

安曇川河口の南流と北流の間に挟まれた大きな中州に北船木の集落はあります。ひと昔前は漁業と製材業で賑わった地域でしたが、今では人口が流出する地域の一つになっています。それでもびわ湖や安曇川の水産資源や広い田園は今でも地域にたくさんの恵みを与え続けています。人口は減っても地域の人たちの地元への愛着は色あせることなく、お盆の休みになればたくさんの家族が帰省して来ます。

8月も後半にさしかかろうとする夕暮れ時、子供達を連れた家族が三々五々お祭りの会場となる諏訪神社に集まって来ます。昼間の暑さから解放され気持ちの昂る不思議な時間。子供達は小銭を握りしめて出店で思い思いの買い物を楽しんでいます。以前は3日も続いたお祭りも今では1日になり境内の外にまで軒を連ねた出店も境内に数店という状況の中、今年から初めて「鮎のてんぷら」の出店が登場することになりました。

「鮎のてんぷら」を美味しそうに揚げているのは、京都の料亭でも使われている鮎の甘露煮を看板商品に持つ鮎の専門店「吉本」の代表の吉本義さん。目の前の安曇川で捕れた鮎を使った、鮎料理専門店の店主が揚げる「鮎の天ぷら」。それが200円で食べられるという何とも贅沢なお祭りです。吉本さんは地元出身者でありながら、「鮎の天ぷら」をこのお祭りで出すのは今年初めてとのこと。その背景には地元の子供達、あるいは帰省して戻って来る子供達に地元の鮎の味を忘れないで欲しいという思いが有りました。

これだけ恵まれた地域でありながら食生活は時代と共に変化し、家庭でも今までのように鮎が頻繁に食卓に上ることも少なくなりました。このまま見過ごしてしまうと次の世代には鮎が更に遠い存在になってしまう。そんな危機感もあっての初出店でした。

初めての「鮎のてんぷら」のお店に、最初はちょっと遠巻きに見ていた子供達も美味しそうに食べている友達を見ているうちに次々店にやって来るようになり暗くなるころにはかなりの量が売れてゆきました。お店の脇では夕涼みがてらにやってきた大人達が七輪で鮎を焼きながら一杯やっています。

何とも平和な日本の夏の風景がありました。そして日が暮れ提灯が灯りはじめると盆踊りが始まります。女の子をちょっと意識しながら踊る男の子たち。今日の思い出は「鮎のてんぷら」の味とともに子供達の記憶に残ってゆくのかもしれません。


ライター

足立 信子
「なんか、面白そう!!」それが、取材メンバーに参加させていただいたきっかけです(笑)。和歌山県那智勝浦町出身。高校卒業後、京都で就職。結婚を機に夫の暮らす高島に来て、高島市民8年生です。「行ってみたいな♪」と思うところがまだまだたくさんあり、もっともっと高島のことを知りたいと思っています。そして、これからは、「高島って、こんなにええとこなんやで!」「案内するし来て!」と、私自身が感じた高島のよさを紹介していきたいと思います。2015年4月から心理カウンセラーとして市内で活動開始しました。 これから取材でお伺いすることがありましたら、ざっくばらんに「ふだんのくらし」についてお話を聞かせていただけたらと思います。どうぞよろしくお願い致します。

カメラマン

古田 絵莉子
高島市今津町出身。2001年よりハワイへ留学し、その後ウエディングフォトグラファーとして活動。2015年12月に完全帰国し、再び高島市へ。LIFETIME PHOTOGRAPHYとして、家族や仲間ではないけど、それに近い存在で、ファインダーを通してお客様の人生の幸せな大切にしたい瞬間をカタチに出来ればと思い活動中。 住み慣れた高島市を1度離れた事で、当たり前だった自然いっぱいの景色や、綺麗な空気、美味しいお水、お米、お野菜などのありがたみを改めて感じる事が出来ました。私の持つ写真の技術で、何か力になれるものがあるならと思い、立候補させていただきました。取材へ行く度に、私の知らない場所や出会いがあり、『次はどんな取材なんだろう?』とお声がかかるのを楽しみにしています。この素敵なプロジェクトとの出会いに感謝です。 (今津町在住)

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