the eating & lives in TAKASHIMA
地図にない、栃の巨木の前で
地図にない、栃の巨木の前で
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  • 「秋の森を歩こう」3つの冒険
  • 1.『木』をめぐる冒険
  • 2.『食と人』をめぐる冒険
  • 3.『高島』をめぐる冒険
崩落現場での説明を聞く参加者の皆さん
崩落現場での説明を聞く参加者の皆さん
木について、森について話す小松さん
木について、森について話す小松さん
これは何?という味がたくさんのワンプレートランチ
これは何?という味がたくさんのワンプレートランチ
製材工程の説明をする
製材工程の説明をする

コーススケジュール
午前:
県下有数のトチの巨木を「巨木と水源の郷をまもる会」の小松明美さま、河村良子さまにガイドしていただき見学しました。
昼食:
朽木のロータスリーフさんにて昼食。高島にまつわる食材を使った料理の数々でした。
午後:
岡本木材にて、木のことについての説明や実際の製材作業を見てもらいました。

『木』をめぐる冒険

わたしは高島市で家業の製材業をしています。 山で育った木を加工し柱や板などの製品にするという仕事です。 生まれてからずっと「木」に囲まれていますが、「木」にかかわる世界は裾野が広く知れば知るほど、新しい広がりが生まれてきます。
高島市の中でも特に山深い朽木地区の雲洞谷(うとだに)。祖父はここで生活し、山仕事をしていたそうです。 その集落の合間に林道があり、そのでこぼこの山道を入ってしばらく進むと台風による土砂崩れで山の中腹がえぐり取られ、林道が中断されています。 私のサトパスツアーはここから始まります。バスを止め、膨大な杉の倒木を乗り越えたり、くぐったりしながら歩いて行きます。やっとの事で土砂崩れのエリアを抜けると、土砂によって小川が堰き止められ、立ち枯れした木々が幻想的な池に出ます。その辺りから再び林道が再開し、栃の巨木を目指し更に進んで行きます。数年前、その栃の木が業者によって買い取られ、伐採されるということが問題になりました。 その時の高島市に、栃の木の保全活動のため「巨木と水源の郷を守る会」が結成されました。 今回、山道を案内して下さったのは、その会のリーダーの小松さんと河村さん。お二人は「とにかく多くの方に、朽木に来てもらい、山に入ってもらうことが喜びです。」と嬉々として語って下さいます。
幹回り8メートルの栃の巨木。 力強く根を張り、どっしりと構えた幹、広く大きく伸びた枝。 まるで山の守り神のように堂々とした姿に参加者の誰もが圧倒されていました。 この栃の木を目指す途中の林がまさに祖父が育ててきた山です。現在日本の林業は様々な問題を抱え岐路に立っています。今回のツアーではそんな現実を直視していただくことも一つの目的となっています。

『食と人』をめぐる冒険

山歩きの後の昼食は、朽木道の駅の裏にある『ロータスリーフ』さん。 以前「高島の食と人」でも紹介されたお店です。
今回は、このツアーのために献立を考えていただけることになりました。 店内の内装、テーブルや器にも「木」がふんだんにつかわれていて、柔らかい雰囲気がとて も心地良いカフェです。星野道夫さんの本がたくさん並んでいます。 美しく盛り付けられた料理を前に、調理してくださった中崎さんに説明してくださいました。 一つ一つの素材に愛情をもって接して、料理を楽しんでおられるのがわかります。 各テーブルをまわって、お話しされている姿は本当にうれしそうでした。

『高島』をめぐる冒険

朽木地区からバスに揺られ、安曇川沿いを下り琵琶湖に面した私の製材所へ向かいます。 この川では、数十年前まで丸太を筏に組んで川の流れを利用して琵琶湖まで運んでいました。 河口に集められた材木は、琵琶湖を利用して各地方に運ばれていたことから、この地に製材所を作ることになったようです。今回のツアーの最後は、私が工場で丸太を板にする工程を見ていただくことにしました。私にとっては何気ない日常ですが、お越しいただいたお客様には見慣れない光景だったと思います。ひとえに「木」と言っても同じ木は一つとしてありません。杉の丸太を板に挽いた時の香りや板になった時の木目や節にそれぞれ個性があることなどを感じていただければと思いました。
今回サトパスにかかわることになり、地方史をよんだり、近所の方の話しを聞いたりして、調べればしらべるほど、たくさんの魅力ある話が出てきました。 なにもないと思っていたところに、豊かな物語があり、それはこの高島でも見つくせないほどある。 サトパスとは、そのみつくせないほど豊かな物語を、ひとつひとつ楽しんでいくことではな いかと思いました。

「なにもない – 見ればある」「見つくせぬものゝ中に居る 見つくせず」 河井寛次郎


ライター

岡本 顕典
高島生まれ、高島育ち。家業の材木屋3代目修行中。 『風と土の交藝』で高島の魅力に気付き、『高島の食と人』で魅力的な人々を知り、『サトパス』で地元の歴史や文化に出会う。 高島に住んでいながら、最近高島にはまりはじめる。

カメラマン

三上 紀顕
1940年山口県生まれ。職歴は建築設備士、健保職員。滋賀に来て47年になります。私が本格的に写真を始めてから46年になります。大阪のプロ写真家に師事し基礎から学びました。今私の得意としているのは風景写真です。特に撮影している範囲は高島市内です。写真も奥が深くまだまだ道半ばです。(安曇川町在住)
春山 太郎
今津に住んで46年、カメラ歴約20年。15年前に自動車タイヤ部品販売会社を退職してからは湖西フォトクラブ会員となり風景やネイチャー写真を撮り歩いています。今津山上会(高島トレイル・近江坂古道整備)、今津ガイド勉強会(街中案内)、ヴォーリズ今津郵便局の会等のボランティア活動もしています。(今津町在住)

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